江東区の子育てお役立ち情報にアクセスできる「こうとう子育てびより」と、ここに来ればほしい子育て支援情報がきっとある「こうとう子育てメッセ」。2015年に江東区で産声をあげたこの二つの取り組みは、主に江東区在住の子育て中のママとパパが運営するプロジェクトです。運営の特徴は、切実に子育て支援情報を求めている立場の乳幼児のママパパが、それを発信する側にいるということ。そこで、待機児童や児童虐待など子育てをめぐる社会の課題もふまえ、「なぜ子育て中のママパパが子育て支援情報を発信するのか?」をみんなで共有するため、2016年8月20日に「チャイルドファーストPROJECT」の代表で小児科医の小橋孝介さん、京都大学 大学院医学研究科 研究員 戒田信賢さんをお招きし勉強会を開催しました。

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子連れの参加も多かった会場では、ファシリテーターの戒田さんもお子さんを抱っこしながら進行。小橋さんは当時第一子の誕生を9月に控えていたプレパパでした。

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参加したのは、こうとう子育てメッセ実行委員会のメンバー20名あまりと江東区子育て支援課、メッセ全体のデザインに関わってくださっているイラストレーターの渡辺千春さん、中央FMのパーソナリティ井上亜希子さん。さらに11月の子育てメッセにゲスト登壇される江東区の小児科医 小暮裕之先生と、埼玉県明海大学歯学部教授の歯科医師 渡部茂先生にもご参加いただきました。

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ところで、ここまで出てきている「チャイルドファースト」という言葉。初めて聞いた、という方が多いかもしれません。

「チャイルドファースト」とは、「子どもの安心と安全が第一」という考え方のことです。

「チャイルドファーストPROJECT」代表の小橋さんから、チャイルドファーストは子どもの安心と安全を何よりも優先させる、子どもを中心にしたモノの見方であること、 欧米で子育て支援の考え方として、特に子どもへの不適切な関わり「子ども虐待」の予防防止を目的とした支援で広がっていることなどをお話ししていただきました。

テレビやネットで流れる虐待のニュースを見て

「どうして子ども虐待という問題があるのかな。」  「どうして解決できないのだろう。」

そんなふうに考えたり感じたりしたことはありませんか?

「一人ひとりにできることがあるのはないか」 「子育てに悩むお母さんを一人でも助けたい」

と、声をあげたのが小児科医の小橋さんを中心とした「チャイルドファースト PROJECT」です。“虐待が起こることを未然に防ぐ”という新しい考え方「虐待予防」を、動画を利用して伝えています。どのような動画なのでしょうか。

動画は、みかん星という架空の星が舞台。登場人物は、「みかんちゃん」という幼児とその両親「みかんママ」「みかんパパ」、そして、近所の「ゆずおばさん」、外出先で出会う「デコポンおじさん」「ライム姉さん」、そして、みかんの精である「オレンジちゃん」。一人で子育てに奮闘するみかんママ。周りの人たちの手助けや理解がない中で子育てをしてきた「みかんママ」はついに、みかんちゃんに手をあげようとしてしまいます。その時、その様子を見ていた「オレンジちゃん」が現れて・・・(続きはぜひ動画をクリックしてご覧ください!)。

 一人ひとりがエヴァンジェリスト

勉強会では、「チャイルドファースト PROJECT」の戒田さんのファシリテートでグループになってワークショップをしました。

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子育て中のみんなに共通する困りごと、どうやって対処したか、パートナーが感じている本当の気持ち、利用できる社会資源などなど、実体験から様々な意見が出てきました。最後に、ファシリテーターの戒田さんから、「子育てで感じていることやこうしたらいい、こうなって欲しい、と考えていること、それは他の人も感じていること。一人一人が考えていることを、それぞれの人がエヴァンジェリストになって伝えください。」とコメントをいただきました。

「エヴァンジェリスト」
聞き慣れない言葉ですが、元々は「キリスト教の伝道者」という意味合いで使われていたものが、「ビジネスにおいて自社の製品やサービスのメリットなどをわかりやすく顧客に伝える人」や、「専門的な話題を平易な形で伝え、啓蒙する役割」を指して言うようになったそう。つまり、チャイルドファーストの動画の中で、「オレンジちゃん」が「みかんママ」の困りごとに気が付いて、街のみんなに「こんなふうにしたら子育て中の人はうれしいんだよ」を魔法の杖で教えて回っていたように、パパママ一人ひとりが、子育ての「困った!」を社会に伝え、より子育てしやすい社会を作っていくための「エヴァンジェリスト」になれるのだ、ということ。では、子育てのエヴァンジェリストになるためにはどうしたらいいのか?

私たちの模索は続きます。

shogo

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